認知症高齢者の入浴拒否対策と考え方!お風呂の神様の実践例

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介護の仕事をしている中で、ご利用者様に感謝の気持ちを言われるのは、やり甲斐の1つと言えるが、もちろん嬉しい事ばかりでは無い。

相手が認知症となると意思疎通が難しく、こちらが伝えた事が反対の意味となって怒らせてしまう事もある。

私が介護士として最初に勤めたグループホームでは、介護度も高く、アルツハイマー型認知症だけではなく、レビー小体型認知症、高次脳機能障害と実に様々な認知症の方が居て、毎日が苦労と驚きの連続だった。

忘れられない介護として、お風呂に入る事は一般的に考えればサッパリして気持ちが良い事だが、認知症の方となるとお風呂に入るという事に対して抵抗するポイントがいくつもあり、入浴拒否に繋がる。

私が教わった先輩からは、入浴拒否の利用者をいかに上手に声かけして誘導するかが腕の見せどころと教わった。

その方は、「家で毎日お風呂に入っているのに」あるいは「突然連れて来られた全く知らない場所で、知らない人に裸を見られなきゃいけないのよ!」とお風呂の声かけをする度に激怒していました。

スタッフみんなで案を出し合って、どうすればお風呂に入ってくれるか考えに考えました。

お風呂上りに塗る軟膏とドンキなどで売っている白衣に名札を付けて、オモチャの聴診器などを用意して医者になりきると昔の人なら医者の言う事なら聞くんじゃないかという案が出たのです。

それでも、その方は「自分のかかりつけの医者がいる」「何大学ですか?」と細かくスタッフを取り調べる。

「市からの無料往診なので」と言うと怒らずにお風呂に入って下さった。

因みにこの案は私の考えで、現場ではお風呂の神様と呼ばれていた。

この案が上手くいっているかと思っていたら、その方の認知症も段々と進み、意思疎通が難しくなり理解力も低下して来ました。

医者になりきる方法も効果が薄れ始めて、また入浴拒否の日々が始まりました。

また、みんなで作戦会議を開き色々と試すも依然として、拒否が強かったのです。

上司がその方の娘さんに相談したところ、「強引でも良いのでお風呂に入れて下さい」と仰いました。

夏場だったので衛生的に何としでも入ってほしかったのです。


 

暴れて大声を出す方をスタッフ5人がかりで腕を噛まれて、爪を立てられて、頭を叩かれて足で蹴られて、みんなキズだらけになりながら10日ぶりの入浴になりました。

その経験があってか、その方はますます、帰宅願望やスタッフの何気ない一言に興奮する事が多くなり、またしてもお風呂に入ってもらえない日々が2日、3日と増えていきました。

上司が私にお風呂の神様に宿題と称し、どうやったらまた入浴してくれるか課題が出されました。

他の介護の仕事をしている友人に相談したり、ネットで記事を読んだり色々と調べて実践するも拒否でした。

お風呂や入浴という言葉をギリギリまで出さなくても、その方は勘が鋭くて無理でした。

私は、もう思い切ってその方にどうしたら一緒に入ってくれるか聞いてみました。

そうしたら、その方は「一緒に裸になって入ってくれたら良いわよ!」と言いました。

私は驚きましたが、それで本当にお風呂に入ってくれるならと、上司に伝えました。

上司は、貴方がそれで良ければ、との事だったので介護士として駆け出しだった私は若さも勢いもあって、一緒に裸になって入りました。

すると、今まで見た事が無いような笑顔を見せて下さりました。

「まるで昔、娘と一緒にお風呂に入っているのを思い出した懐かしい」という言葉まで聞かれました。

背中を洗いっこしたり髪の毛を洗いっこしたりして、最初はどうなるかと思っていましたが、結果的に私は良かったんじゃ無いかと思います。

後日、面会に来た娘さんにその話をしたところ、娘さんは「ご迷惑をお掛けして大変申しありませんでした。」と何度も何度も謝罪の言葉を述べていました。

この経験があってから、認知症の介護に対する考え方や向き合い方について多くのことを学べました。

確かに意思疎通が難しく抓られたりして、痛く辛い思いをたくさんしてきました。

しかし、認知症の方の伝えたいことや言いたいこと、本当はこうしてほしいという思いを上手く言葉に出来ないもどかしさをたくさん抱えているんだと思います。

介護の仕事は誰でも出来る仕事に見えて、誰でも出来る仕事では無いと思っています。

知識や経験も、もちろん必要だと思いますが、何よりも寄り添う心があるのがもっとも大事だと思います。

人間と人間なので、心があればどんなに難しい認知症の人でも、言葉では伝わらない、心の繋がりで分かり合えると思います。

私は自分の介護のやり方に誇りを持っていて、これからも介護の仕事を続けていこうと思っています。

また、これから介護の仕事を始めようと思っている人には是非、経験してみてほしいと思います。

キツい、汚い、給料が安い、腰が痛くなる以外のKを見つけてほしいと思います。

 

ちなみにこの方以外に入浴拒否をされていた方の理由が「風邪をひくから」など体調に関連した内容が多かったです。

実際、高齢者は入浴後に体調を崩すことが多いです。

対応として一番なのは、そのような思いをさせない事ですが、すでに拒否がある方には次の対応です。

どうにか入浴してもらったら、「入って良かった」と思ってもらえるような最高の対応をしてください。

楽しかった記憶が長期記憶になる可能性は非常に高いです。

 

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認知症高齢者の入浴拒否対策と考え方!お風呂の神様の実践例” に対して1件のコメントがあります。

  1. 橋本景子 より:

    素晴らしい実践例ですね。
    来週、介護施設で研修をさせて頂くのですが、このページを紹介してもいいですか?ここに入りたいという人がいたら、どうすればいいか教えてください。
    私は、臨床心理士です。ストレスがいっぱいだそうで、その研修に行きます。

    1. adminuser より:

      ありがとうございます!
      研修先で紹介お願いします。
      それが、このブログの目的でもありますので、、、
      krkrkreichel.com
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