徘徊していた認知症高齢者がデイサービスを利用。清潔の保持ができるようになったケース

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今回は、徘徊する認知症高齢者のデイサービス利用についてです。

世間的に特別養護老人ホームに入所となると「申し訳ない」「これで終わりか」など罪悪感を感じる人が多いそうです。

デイサービスは、「一時的に預かってもらえる」「自分の時間が作れる」「おじいちゃん、おばちゃんも楽しんでいる」等、特別養護老人ホームに比べると罪悪感を感じる事は少ないようです。

しかし、デイサービスの利用は認知症高齢者にとって、環境の変化が著しい為、悪影響を及ぼすことも少なくありません。

今回は、デイサービスを利用する事により、生活習慣が改善し、在宅でよりよい生活を送れるようになった良い例です。

また、在宅介護をしていた側の負担も減り、ストレスの軽減にもつながりました。

さて、ここからが本題です。

私は居宅介護支援センターで、10年間ケアマネジャーとして働いています。

今年の初めに地域包括支援センターから新規の依頼がありました。

Mさん、76歳、アルツハイマー型認知症。

若い時に柔道をやっていたので、見た目はいかつい男性です。

エレベーターありのマンション4階に奥様と息子様と3人で暮らしています。

地域包括支援センターの方と一緒に訪問すると、Mさんは私たちにいろいろと話しかけてきました。

しかし、私たちはうなずくしかできなかったのです。

なぜかというと、認知症で話のつじつまが全く合っていなかったのです。

そんなMさんの奥様の困りごとは、Mさんが毎日行く散歩から帰ってくると、必ず失禁して洋服まで汚していることです。

歩いている途中でトイレに行きたくなってもトイレの場所がわからず、お店のトイレに入るという手段もわからなくなっていてそのまま歩いてしまっているからです。

奥様は失禁して帰ってきたMさんをお風呂に入れようとしますが、「いいんだよ」と拒否。

着替えも「いいんだよ」と拒否。

リハビリパンツを履いてもらおうとしても「いいんだよ」と拒否。

奥様はちっともよくないのでいつもイライラしストレスが溜まっている状態です。

「もう、何言っているのかわからない」と声を荒げてしまいます。

そこで奥様が困ってしまい地域包括支援センターに相談しました。

介護保険のサービスを利用できるように介護認定を受ける申請をしたばかりです。

調査を受ける前で、認定結果は出ていませんが、申請した日から暫定利用ができるのでデイサービスを利用してみることになりました。

デイサービスの体験利用は、あまりにも多いと認知症高齢者に関わらず、キーパーソンも混乱してしまうため、まずは2か所ほど、体験利用をしました。

本人にどっちのデイサービスがいいか聞いても、的を得た返答はなかったため、奥様が利用している本人の様子を見て、いいと思ったほうに決めました。

そして認知症対応型デイサービスに週2回通うことになりました。

私の予想に反して、本人はデイサービスの送迎でスタッフがくるとすんなりと行ってくれました。

デイサービスに慣れるまでは、入り口の近くをウロウロして「帰る」と帰宅願望がありましたが、すぐに慣れてそれも減ってきました。

デイサービスのスタッフは、つじつまの合わない本人の話を根気よく傾聴してくれて、さりげなくレクリエーションの輪にも入れてくれていたそうです。

そして、驚くことに2回目の利用時には入浴をしたのです。

入浴.jpg


本人は「いいんだよ」と拒否したそうですが、うまくおだてて入ってもらったそうです。

しかも、入浴後にリハビリパンツも拒否なく履いてくれました。

奥様が「あんなに私が頑張っても履いてくれなかったのに」と驚いていました。

週2回のデイサービスの利用で入浴も毎回してくれたので、以前よりも清潔の保持ができるようになりました。

そして何よりも奥様の入浴介助の手間が減って心身ともに負担が減ったと喜ばれました。

それからは、リハビリパンツを履くことを嫌がらずに常時履いてくれるようになりました。

そのため、散歩に行ってリハビリパンツ内に失禁しても洋服まで汚してしまうことはなくなりました。

そうこうしているうちに認定結果が出て要介護2でした。デイサービスを週3日に増やしました。

そんなある日、「Mさんが昨日から帰ってきていないので休みます」とMさんの奥様から連絡がデイサービスに入ったことを電話で聞きました。

何度か自宅に電話してもつながらず、お昼近くになってMさんの奥様から「隣市で警察に保護されて帰ってきました」と電話が入りました。

認知症の症状が進行していましたが、今までは一人で散歩しても必ず帰ってきていたので本人の身元がわかるものをつけてませんでした。

私は、今後も心配なのでMさんの奥様に、自治体でやっている徘徊高齢者探索システム(通信端末機器を身につけてもらうことで徘徊発生時に位置情報を介護者に知らせるシステム)やレンタルで徘徊センサーを玄関に置くことやGPSを埋め込んだ靴を履くなどを提案しました。

しかし、どれも首を縦にふりませんでした。

仕方ないので洋服や帽子等に名前を書いていただくようお願いしました。

その後、何もなかったかのようにまた週3回のデイサービスと週4回のお散歩の生活に戻りました。

そんなある日、「迷い人のアナウンスかかってるけれど、Mさんは大丈夫ですか」と地域包括支援センターから電話がありました。

私はドキッとしましたが、Mさん宅に電話するとMさんは家にいたのでホッとしました。

そして、またいつもの生活に戻りましたが、長くは続きませんでした。

そろそろ定期訪問の時期だったので、奥様に電話をかけると「また散歩から戻っていないんです。警察には連絡してあるので連絡が入ったら電話します」と言われました。

その日は連絡がなかったので、翌朝に電話をすると「今朝、また隣市で保護されて今は帰ってきて寝ています」とのことでした。

とりあえず、事故もなく無事だったので、ホッとしました。

翌日訪問して奥様に話を聞くと、前回の警察騒ぎの後に本人が外に行く時に毎回かぶっていく帽子に名前と連絡先を書いておいたそうです。

それを見つけてくれて警察が電話をかけてきてくれたそうです。

本来なら、徘徊する認知症高齢者でも靴は必ず履くと言われています。

そこで、靴に名前を書こうしましたが、靴にこだわりがあるようで、名前を書いた靴は履こうとしませんでした。

外出の際、身に着けるとわかっているものに名前と連絡先を書いておくことは、本当に大事だと実感した出来事でした。

いろいろなことがあり、Mさんの奥様もMさんの認知症の症状を受け入れてきたようでした。

その後は、本人が散歩に行く時に本人に気がつかれないように奥様も散歩がてらに付いて行くようになりました。

初めて会ったころの奥様の「もう、何言っているのかわからない」の口調とはだいぶ違って、冗談混じりの「もう、何言っているのかわからない」になっていました。

Mさんの奥様の笑顔が増えると不思議とMさんの笑顔も多くなりました。

その後は、またデイサービスに週3回行くようになっていましたが、今年の5月に持病の悪化で入院して病院で死去されました。

Mさんは、デイサービスを利用することになってリハビリパンツの着用が習慣になり、失禁で洋服を汚すことが減りました。

入浴が習慣になり、清潔の保持もできるようになりました。

Mさんの奥様の介護負担が減ったことでお二人の笑顔も増えました。

いつも身につけていた帽子に名前と連絡先を書いておくことで迷い人になっても連絡をもらうことができました。

2025年には5人に1人が認知症になってしまうと推測されています。

徘徊により悲しい事故や行方不明者が増えないように、今から社会全体で対策を考えていかなくてはならないと思います。


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