認知症

認知症ケア!周辺症状(BPSD)対策!不穏は不安から発症する


認知症という症状をあまり理解していない方は、対面したことのない認知症高齢者の言動にどのように対応していくべきなのかを悩まれることと思います。

ここでは、認知症ケアの考え方や対応例をお伝えします。

認知症ケアに答えは無い

重度の認知症高齢者が多数入居されている施設で勤務していると認知症の方と接する機会が多くなり、対応も慣れてきますが、誰に対しても同じような対応をしていれば良いと言うわけではないのが認知症介護の難しいところです。

認知症には様々な種類がありますが、それに加えて一人ひとりの考えた方も異なるので、「このような対応をすれば絶対に大丈夫」という答えは出せないのが現状です。

また、自分が施設に入居をしていることを理解している認知症の方は僅かではないでしょうか。

「自分がどこにいるのかも分からない」「家に帰ると言っているのに帰らせてもらえない」等といったことから夕方になると施設から出ようと不穏になる方が多いのも仕方のないことなのです。

不穏対策は不安対策から

認知症の方の不穏は常に不安からくるものであると考えることが大切です。

「家に帰らないと家族が心配するから帰りたい」「それなのに知らない人が施設に居るように説得する」

これは自分の立場に置き換えたら恐怖でしかないと思います。

また、排泄や入浴介助を拒否される方も施設に必ず一人くらいはいるのではないでしょうか。

単なるお風呂嫌いだけではなく、知らない人から洋服を脱がされることへの不安、大勢入った湯船に連れていかれる不安などから暴れる事や拒否をする方も少なくはありません。

そのため、介護にあたる際には必ずしっかりと声かけを行い、今から何をするのかを伝えることが大切となっているのです。

介護を理解してもらう

それならしっかりと声かけをして介助にあたることで抵抗はないのではないか、脱衣所などで暴れているのは介護者の声かけ不足ではないかと思われる方も多いのですがそうではありません。

なかには数秒前のことすら認知症の影響(中核症状)で忘れてしまう方もたくさんいます。

数秒前には排泄介助に了解をしたと思っても、次の瞬間にはなぜズボンを下げられているのか困惑してしまい、介護者の手を掴んだり、暴れたりするといった行動が現れるのです。

これもまた、不安から現れる不穏だと捉えるしかありません。

それでは何度声かけをしても暴れるのであれば声かけはしないで無言で介助にあたってもいいのではないかと考える方もいますが、相手に了承を得ずに介護にあたること、声かけを省くことは人格無視と捉えられ、虐待に繋がる恐れがあります。

介護者は常に入居者の気持ちに寄り添うことは大切です。

しかし、重度の認知症の方を介助していると、拒否をされて暴れる事や暴言を吐かれる事も少なくはありません。

その事を全て受け止めることは困難だと思いますが、そこで声かけを止めないで続けていくことで関係性が深まり、抵抗が少なくなる可能性もゼロではありません。

人の心は読めません

認知症はどのようなタイミングで不穏になるのかが予測できず、不安に思っている介助者も多いのではないでしょうか。

ベテランの介護職員であっても予測することは不可能です。

人の心は予測はできません。

BPSD 不穏.jpg


しかし、認知症の方の不穏が不安であることを理解しておくことで介護をする時も気持ちが楽になるのではないでしょうか。

帰ると大騒ぎしている人を見かけたら、どのように留めようかと考えるのではなく、帰りたいのに帰れないから不安なんだなと考えて対応することが大切です。

抑制言葉はダメ絶対

介護における言葉として抑制言葉を使ってはならないのは基本的なことですが、なぜ使ってはならないのかを理解していない方も少なくはありません。

もし帰りたいと騒いでいる人に「外に出てはダメです。」と抑制し、施設に留めようとすると、相手はどのように思うでしょうか。

不安を取り除くために、「どこへ帰るのですか?」「ご家族が明日迎えに来るのでここに泊まっていって大丈夫ですよ」などと声をかけてもらったら安心すると思いますし、この人は自分の味方なのだと理解してくれるかも知れません。

抑制する言葉を使ってはならないのは、相手を敵対視しているように感じさせるからであり、対応をより困難にします。

そのため、抑制言葉は使うべきではなく、対応する時も不安を取り除こうと挑むことで自然な声かけをすることが可能と言えます。

正しい声かけをしても不穏が収まらないケースも少なくはありませんので、そのような場合には距離を置くことも必要です。

安全面を確保しながら距離を置き、落ち着いた頃に話しかけるなどの工夫も必要となってきます。

介護は正に一進一退です。

心に寄り添う事が重要

関係作りが出来たと安心していても次の瞬間には強い拒否を示されることは多いですが、そこで落ち込む必要性はありません。

認知症の方は常に自分の知らない世界に投げ出されたような不安な気持ちと戦っています。日常に不安が潜んでいるのです。

その事を受け止め、不安感を取り除くことを優先した介助や声かけを行うことで事態は変わるかもしれません。

認知症介護に大切なことは心に寄り添うことです。

実際、介護の現場では「施設の作りが」「職員が少ない」「この利用者は」等、対応が困れば、自分のケアではなく、環境や人のせいにする事があります。

それはそれで一理あると思いますし、環境を整備したり人が増えたりすれば解決する事もあります。

しかし、認知症を理解し原因を追究しない事には、根本的には解決できていない事が多いです。

「徘徊し無断外出しようとする方をコールマットや二重ロックで外に出ないようにする」

「徘徊し無断外出しようとする方を大人数の見守りで外に出ないようにする」

「徘徊し無断外出しようとする方は入所を拒否する」

この対応を行う事で、徘徊し無断外出をする事は防げます。

しかし、その方にとっては何も解決できていないのではないでしょうか。

介護の現場は、どこも人手不足でこのような考え方は理想論と捉えられるかもしれませんが、これが高齢者施設で働く介護職に求められる認知症ケアの考え方です。

また、タイトルの通り不穏は不安から発症します。

そして、不穏になると対応が難しくなるため、不安の状態に気づき対応する事が重要になります。

わかりやすく例を挙げると、喧嘩を想像してください。

親子喧嘩、夫婦喧嘩、友達との喧嘩、なんでも良いです。

喧嘩に発展すると、冷静に物事が判断できなくなり、大声を出したり、手を出したり、相手の話を聞かなくなったりすると思います。

このように不穏になってからでは対応が遅いのです。

介護の現場では、不穏になってから対応をすることが圧倒的に多いです。

そのため、対応に困ってしまうのです。

この考え方も認知症ケアには重要な点になりますので、理解を深めてもらいたいと思います。

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