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目次
特養への面会
認知症の母が特別養護老人ホームへ入所している頃、週1~3回は食事時に面会へ行くことにしていた。
やはり家族が食べさせる方が、母のペースに合わせて口に運んであげる事ができる。
介護の現場では、スタッフは忙しいので、1人の世話にかまっていられないのは仕方ない。
それに母と一緒に食事することは楽しい。
施設の食事だけでは飽きるだろうから、手作り野菜スープ・果物・アイスクリーム・和菓子など母が好きな物を持参して一緒に食べる。
スタッフの食事
そんな食事が終わった頃に、食器を返しに行くとスタッフ達が食事をしている。
毎回見るのが、カップ麺・パン・コンビニおにぎり。
野菜を摂らないといけない?と思っているのか、時々市販の野菜ジュースを飲んでいる。
若い男性スタッフだけでなく、女性スタッフも同じだ。
「お弁当買うところないの?」と聞いてみた。
休憩時間が取れないから買いに行ったり、食べに行くことも出来ないので手軽に食べれるものしか選択できないとの事。
以前、知人が施設内で弁当・パンなどを昼食時に販売していたので、しばらく側で観察してみたら、
すると1人の男性が、パン・おにぎり・唐揚げ・カルピスジュース・チョコレートの組み合わせで買って行った。
想像しただけで、胃が重くなりそうだ。
出張売店なので、種類が少なくて仕方ないのだが、「せめて野菜サラダつけませんか?」と勧めたくなったが要らぬお世話だろう。
ハードで不規則な勤務態勢、こんな食生活で大丈夫だろうか?と心配になる。
母は入所後、栄養価が計算された食生活なので太ってきた。
他の入所者たちも顔つやも良く、体格も良いお年よりが多いので、動けない高齢者の身体は本当に思いので体力も相当に必要だろうと思う。
食生活の偏りは、キレやすい!忍耐力がない!など、高齢者虐待に繋がるのではないか?と心配する。
施設経営者は介護スタッフの栄養管理にも気を配って欲しい!
健康診断だけでは解らない、栄養不足による心疾患が眠っているかも知れないから。
母の死亡原因は骨折
それが原因かはわからないが、結局母は突然の骨折が原因で亡くなった。
施設から「お母様が骨折されましたので病院で検査医中です。至急お越し下さい」と電話があり耳を疑った。
車椅子で歩くことが出来ない母が骨折??
慌てて病院へ駆けつけ、レントゲン写真を見ると膝上の大腿骨がポッキリ折れている。
先生の説明では「高齢者は骨がもろくなっていますから・・・オムツ替えでも折れる人もいます」と、しどろもどろ言いながら、
同伴しているケアマネをチラチラ見ている。
「先生、母は今まで骨粗鬆症にかかったこともないんですよ」突っ込むと、同じく「高齢ですからね・・・・」チャンチャン!終わりだった。
その後、骨折が原因で高熱が続き、誤飲性肺炎で亡くなるまで1ヶ月の急展開。
94歳の大往生で仕方ないと思う気持ちもあるけど、まさか骨折で亡くなるとは思っていなかった。
延命はしないけど、認知症で物言えぬ母のために、「痛い」「苦しい」「痒い」期間を短くすることが家族の願いだっただけに骨折は残念だった。
でも、母の骨折は骨がもろくなったせいではない。
火葬場で担当の人に「骨もろいですか?」聞いてみたら、「年の割には強いですよ。しっかり残ってますから、ほらっこれです」と見せてくれた。
原因は、その当時(今年の話)回転する円盤形の台へ高齢者の足を乗せて、ベッドから車椅子へ移動をスムーズにするための道具を使用し始めたばかりだった。
私も時々使ってみたが、下手に使うと足が残ってしまい使いづらかった。
それが原因ではなかったか?と思っている。
20歳くらいの新人スタッフがベッドから車椅子へ移す作業見てて”荒いなぁ~”と心配していた。
母の骨折後に、そのスタッフと回転盤を見なくなったからだ。
さいごに
施設やスタッフの皆さんには大変感謝している。
国は在宅介護へ舵取りしているけど、高齢化社会の日本で認知症の介護を自宅でできるはずがない!!と断言できる。
寝たきりの看護であれば可能だが、24時間目が離せない認知症を素人が自宅で1人介護するのは、経験者しかわからない苦悩が沢山ある。
私も4年間自宅介護して、グループホームから特別養護老人ホームへ入所できた。
認知症発症してから10年くらいになるが、もし?10年間を自宅で介護していたら私自身が病気になるか?母の首を絞めていたか?
間違いなく私の人生は崩壊していたと思う。
母も私も穏やかに最後の時を過ごせたのは、施設やスタッフの皆さんが自分の食事もままならない仕事をして介護して頂いたからだと本当に感謝する。
母が亡くなってからお風呂に入れて頂き、スッキリとあの世に旅だったので全てに於いて後悔がない。
だからこそ、スタッフの皆さんが健康的でバランスの良い食生活で頑張って頂きたいと切に願います。
今度は自分がお世話になる番です。
あと10年以降の超高齢化社会日本の介護環境を考えると心配でたまりません。
今より良くなる事は100%ないのだから、自分自身も心して健康管理・食生活に気をつけ、ピンピンコロリを目指さねば!
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