認知症高齢者の一人暮らしの現状!家族が知らずにネグレクト行っている可能性がある。

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はじめに

私はデイサービスの生活相談員として介護に携わっています。

今から約2年前の体験談を書かせて頂きます。

デイサービスに70代前半の女性利用者様が新規利用として入られました。

アルツハイマー型認知症を患っていましたが、当初はまださほど症状は強くなく、アパートで一人暮らしをすることができていました。

アルツハイマー型認知症状の悪化

しかし、1年程が経過した頃、その方の認知症状は速いスピードで進行していきました。

デイサービスご利用中は明らかに表情が不安そうなことが増え、突如として泣き出してしまうことが多くなりました。

理由を聞いても、過去の話なのか、空想の世界の話をしているのかはわかりませんが「私が全部悪いんです」という言葉をよく口にしていました。

少しすると落ち着くのですが、これがほぼ毎回のようになっていったのです。

そして、ご自宅での様子はと言うと、夏頃はまだ扇風機やエアコンを使用することができていました。

食事は別居のお嫁様が定期的に届けていました。

ですが、冷蔵庫の中に連絡袋が入っていたり、薬の飲み忘れが多かったりと心配な点も見えてきていたのです。

この年の夏は猛暑だったこともあり、ご自宅で脱水症状を起こしている危険性もありました。

デイサービスご利用時に水分を提供するとゴクゴクと早いペースで全て飲み切られました。

特に体調面が変わったところはありませんでしたが、体は無意識に水分を求めていたのだと思います。

秋頃、ケアマネージャーから、この方が警察に保護されたと報告を受けました。

これまでは1人で近くのスーパーまで行って買い物できていたのに、それができなくなり、道路で座り込んでいるところを通りすがりの人に発見されたようです。

もちろん、後からご本人様に何かを聞いても、このことは全く覚えていませんでした。

そして、冬。

認知症状の進行は止まりませんでした。

認知症により体調管理が難しくなる

この頃には朝にお迎えにいってもご本人様に玄関の鍵を開けて頂くことが難しくなっていたので、こちらで鍵の管理をしていました。

鍵を開けて声をかけるもののご本人様からの返答はなく、ご自宅の中に入っていくと暖房もついていない部屋のベッドの中で、コートやらセーターやら厚着をした格好で羽毛布団にくるまっているご本人様を見つけたのです。

声をかけると「寒い」と悲しそうに声を漏らしていました。

夏にはできていたエアコンの操作が、もうできなくなっていたのです。

こたつもあり、夕方の送りの際に職員がこたつの電源を入れていっても、次にお迎えにあがった際はこたつの布団ごと毎回なくなっていました。

どこに行ったのか、よく見てみると、こたつ布団はベッドの上にありました。

夜に寝る際、寒さに耐えられずにこたつ布団を剥がして、ベッドに持ち込んでいたのだと思われます。

エアコンの操作ももちろん、デイの職員がご自宅にお送りした際、スイッチはつけていっていました。

ただ、どういうわけかご本人様は毎回抜いてしまっていたのです。

食事も摂り方を忘れてしまったようで、簡易式のポットでお湯を沸かすことができず、カップラーメンの乾麺をそのまま食べたような形跡が見られることもありました。

定期的に持ち込まれていたお嫁様からの食事も、数回、数日に分けて食べることが出来ず、一度に全て召し上がっていたようです。

ある日のデイからの帰り、丁度その食事が届いていたときでした。

ご本人様がとても、嬉しそうにそれを手に取り、「一緒に食べませんか?」と私に話しかけてきたことを今でも覚えています。

こんな状況になっても、人に優しくできること、スーパーの出来合いのお弁当なのに、こんなにも嬉しそうな表情を見せることにとても切ない思いを感じたのです。

ケアマネージャーに現状を説明してケアマネージャーは迅速に対応してくれましたが、その先のご家族様がなかなか行動に移しては下さいませんでした。

元々仲が良くないことは聞いていました。

ただ、あまりにもそんな状況に対して焦りや不安を持たないご家族様にかえってこちらが大きな不安を抱き始めていました。

そんな時、いつも通りご自宅にお送りした日のことです。

ご本人様をおうちの中に入れ、「またね」と声をかけるととても不安そうな表情が浮かべました。

私はこの日のあの表情を今でも忘れることができません。

丁度、最低気温が氷点下になると言われていた日でした。

自宅に戻ってからも、利用者様が無事にエアコンをつけたままで寝てくれたか?寒さで震えていないか?と心配でたまりませんでした。

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家族がネグレクト

その翌朝、ケアマネージャーに伝えました。

「このままではあの方が凍え死んでしまう」と。

本気でそう思っていたのです。

ケアマネージャーも、デイサービスの他にヘルパーによる食事の準備や部屋の掃除等、新しいサービスの導入はしてくれていました。

ただ、もうそんなものは追いつかないところまで来ていたのです。

ご家族様へケアマネージャーから何度も何度もグループホームへの入所を提案しました。

その間に、ご本人様も徘徊を繰り返しては保護されていました。

ついに、ケアマネージャーからご家族様へ、この状況は、言わゆるネグレクト(介護放棄)だと伝えたところ、ようやくご家族様も動いてくれるようになったのです。

どうやら家族も自分がネグレクトを行っている実感がなかったようです。

まとめ

現在、この方はグループホームに入所されています。

当時住まわれていたアパートの部屋は、今でも入居者募集となっており、そこの前を通る度に思い出します。

あの方がもう熱中症に苦しんだり、凍える寒さの中で苦しい思いをしたり、空腹に無理に耐え忍んだりしなくても良いんだと思う反面、生活相談員でありながらまともに何かをしてあげることがらできなかった自分に対して悔しさも感じます。

認知症の方の一人暮らしはいかに危険なもので、いかにご家族様や私たち介護サービスを提供する人間がうまく連携を取らなければいけないのか、よく考えさせられる機会となりました。

絶対に忘れてはならない件だったと思っています。

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