身体拘束を考える。介護スタッフの教育(研修)の必要性と課題

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身体拘束とは

精神保健福祉法第三七条第四項ではこの様に示されています。

第四 身体的拘束について

一 基本的な考え方

(一) 身体的拘束は、制限の程度が強く、また、二次的な身体的障害を生ぜしめる可能性もあるため、代替方法が見出されるまでの間のやむを得ない処置として行われる行動の制限であり、できる限り早期に他の方法に切り替えるよう努めなければならないものとする。

介護現場の安易な考え

この様にベルトや手指拘束で身体を拘束することは、基本的にはあってはならないことであります。

職員が個人の判断で、この人は暴力も振るうし危ないから縛ってしまいましょう。

であるとか、夜中にトイレに行こうとして立ち歩いてしまうので、夜勤中で人も少ない時間に転ばれても困るから車椅子にベルトをつけて乗せておきましょう。

何も法律のことを知らない介護職員の中には本当に、この様な安易な考えを持つ人間が本当にいるのです。

精神保健指定医の許可のもと本当に必要とされる場合にのみ許可がおりる、やむを得ない措置であることを、特に医師が常駐しておらず人手不足な特別養護老人ホームなどでは、講習などを通じて周知しなくてはならないのです。

なぜなら私が介護福祉士となり最初に就職した特別養護老人ホームでは、職員の判断で本当にその様なことが行われていたのです。

実は、このような安易な身体拘束は正しい手続きを行わないと虐待として扱われる可能性があるのです。

 

身体拘束の原因

今ではユニットケアがほとんどとなっているので、あまりないことですが、昔ながらの古い施設においては1フロア60人の利用者を人手が不足していると日勤で3人から5人体制です。

夜勤中には2人でケアするのが普通でした。

老人保健施設と違って医師はおらず、ナースも医局にいることがほとんどで、各時間帯の終わりに申し送りを受け、指示出しをして日勤が終われば帰ってしまいます。

夜勤帯ではオンコール体制で、何かよほどの事態があれば電話で指示を仰ぐ。

あるいは寝当直のアルバイトのナースがいるくらいで、普段の利用者の状況を知らないのであてにはできません。
薬の配薬、検温や血圧測定 処置などの医療行為も介護スタッフがする様な現実。

酷いところでは経管栄養を流すという仕事まで、ナースの指示のもとという大義のもと行われていました。

これでは完全にキャパシティを超えてしまい、利用者様へのケアにかかわれる時間は少なくなります。

結果、認知症による徘徊などで転倒のリスクがある利用者様をベルトなどで拘束し、便をこねたりする行為のある利用者様にツナギ(抑制服)を着せることも当たり前になっていました。

利用者様の周辺症状に密に関わっている時間がないので倫理感よりも転ばせない、もっと言えばスタッフの手を煩わせない様な方法として安易に拘束することが当たり前になっていたのです。

ハードな仕事や人手不足が、やがてスタッフの中の利用者様の人権を守るという人としての当たり前の理念を奪い去っていました。

そんな背景が現実としてある以上は、スタッフを責めてばかりもいられない訳ですが、安易な拘束は立派な虐待ですから決して許されません。

スタッフに対して倫理感を説いたところで、それなら人手不足をなんとかしろという不満が噴出してしまうでしょう。

研修が満足に行われていない現実

1番の問題は忙しさゆえに研修が満足に行われないという事です。

精神保健福祉法は認知症のみならず、様々な病気を抱える社会的弱者を守る大切な法律ですから、施設へこの法律の研修を義務づけるべきなのです。

人手不足で実習生なども受け入れないどちらかといえば閉鎖的な施設においては、だいたいにおいて研修が不足しているという現実があります。

逆に患者様や利用者様へのケアが丁寧な施設や病院においては、入職した時からきちんと研修を受けさせています。

研修に時間やお金をかけることをいといません。

倫理はもちろん法律や感染対策など患者や利用者を守るための学習は、院外研修も含めたら年間にしても100に届くほどです。

もちろんスタッフのメンタルヘルスにも気を配ります。

施設の運営方針は上層部の人間の意識によって決まります。

何にお金をかけるか。

悪いところでは施設の設備に投資し、ファミリー経営の施設では使途不明金が上層部の懐に入る現実もあるのです。

そんな歪んだ上層部の意識を健全化しなければ、スタッフの負担を減らすことはできません。

教育にあてる時間を定め、研修にきちんと時間をかける施設には補助金を増やす。

スタッフの処遇改善はもちろん、その様な教育にも国にはより多くの投資をしてほしいと思います。

そのことこそが患者様や利用者様の権利を守ることに繋がります。

そして倫理感に基づいて、人手不足でも安易に拘束などはせず、病気による周辺症状にどう対応していくかスタッフが意識を高めるきっかけにもなると思います。

高齢化社会により施設の競争も増えている昨今において、質の高いケアを標榜する施設も当然出てきてはいますが、まだまだ問題を抱えている施設もかなしいかな存在しています。

教育のほか、監査をもっと増やして項目を厳しくするという国や都の管理体制も強化してほしいと願っています。

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