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目次
【はじめに】
介護は大きく分けて「在宅介護」「施設介護」この2種類に分かれることが多いです。
在宅介護は文字どおり、生活の拠点が家にあり、主に家族の方が主体となり、その方の生活を支えていくというものになります。
施設介護とは、それとは反対に生活の拠点が家ではなく施設にあり、身の回りの世話は専門の介護職員が実践するという形になります。
どの選択を実施したとしても必ずメリット・デメリットは存在します。
今回は施設介護に焦点を当てて問題点と解決策を探っていきます。
【施設介護の問題点】
特別養護老人ホームやグループホームに入居している人たちにとって、施設で生活するということは並大抵のことではありません。
施設介護を行うことで、家族の負担は軽減されますし、一人暮らしや身寄りのない方にとっては自分の身に何かあったリスクを考え施設に入所を決めてしまうケースもあります。
ただ、未だに老人ホームと呼ばれる介護施設には、よくないイメージが付きまといます。
なぜ、施設はそんなに悪い印象が付いてしまったのでしょうか。
●生活が画一的になってしまう
朝起床して、トイレを済ませているとご飯が運ばれてきます。
ご飯を食べた後は歯磨きとトイレに行き、居室で休みます。
お昼が近づいてくると起床し、昼食を食べます。
その後は歯磨きとトイレを済ませ、居室で夕方になるまで休みます・・・などなど、夜も同じ行動が続きます。
生活に最低限必要なのは「排泄」「食事」「入浴」と言われています。
本当にそのことだけ遂行されているという実態があります。
生活が画一的になってしまうということが施設介護での限界の一つです。
それには人員不足など根深い背景が潜んでいます。
●自由度が極端に下がる
普段、私たちは1日をどのように過ごすでしょうか。
仕事などがある場合は別ですが、休日は起きたい時に起き、食べたいものを食べ、寝たい時に寝るという自分の意思どおりに動いて生活をしていくのが基本になります。
しかし、施設という集団生活においてはそうもいきません。
決まったスケジュールが組まれていて、施設を出て自由に外出もできません。
この自由度の低さには大きなストレスを感じてしまう人は少なくありません。
●入居者同士の会話が少ない
特に特別養護老人ホームなどの施設においては、入居者同士の会話は頻繁に交わされているわけではありません。
入居されているほとんどの方が介護保険での要介護3以上に認定されています。
要介護3以上になると自発的に会話ができる方が少なくなってきます。
全ての施設がそういうわけではないですが、話すことがないので生活の質が徐々に落ちていきます。
ここからは、これらの問題点に対しての解決策を記していきます。
主に施設介護職員の方向けに発信している内容が多く含まれています。
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◯入居者の実態を知ろう
施設で介護を実践されている方は、まず施設で暮らすということがどういうことなのかを知ることが大切だと思います。
施設介護を実践する上で、「オムツ交換を数分でできた」などを自慢げに話す方もいますが、そういう方は介護というものに対してスピードを求めている方の発言だと思います。
当然、オムツ交換を行うということは部分的に裸になるわけなので、ノロノロやるよりかはある程度のスピードを持たなければ風邪を引かせてしまうリスクもあります。
しかし、スピードだけに着目してしまうと介護を流れ作業のように捉えてしまい、自身の介護スキルというものはあまり成長しません。
まずは流れ作業ではなく、一人の人間としての対応を心がけていただければと思います。
◯結束力を作ろう
介護はチームプレイです。
介護職をはじめ、医療系の方々とも連携していかなければなりません。
一人ではその人の生活を支えることはほとんどできません。
情熱を持って接したとしても、職員みなさんが付いて来なければほとんど意味がありません。
普段から他のスタッフともコミュニケーションを行い、その人の思考や感情などを知っておくと良いと思います。
いざという時に動いてくれるような仲間を作っていきましょう。
◯当たり前のことを実践しよう
介護は特別なことはありません。
特別な知識や技術は必要ありません。
私たちが当たり前のように生活していることを入居者の人にもできるようにサポートするだけです。
その思いが一番最初にあり、それを実現するための手段として知識・技術がついてきます。
あくまでこれらは手段であり目的ではありません。
よく資格を取得しようと勉強している人をお見かけすることがありますが、目的は資格を取ることに焦点が偏っている方が多いように感じます。
知識や技術をより多く持っている方が偉いと感じている方は、一度立ち止まって見直してみてはいかがでしょうか。
知識を積んでも子供の笑顔には勝てませんし、ペットなどの動物には私たち介護師は劣ることがあります。
目の前の人に対してどれだけ向き合っているのか、その大きさによって介護の質に影響があると感じています。
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