胃ろう部分の掻き壊し対策の好事例!ミトン着用は身体拘束

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70代の女性ご利用者様、認知症あり、特別養護老人ホームでの身体拘束の事例です。

病院で胃ろう造設後、特別養護老人ホームに移ってこられました。

病院では昼間、夜間ともに手の届く範囲は全て掻き壊そうとするほど症状がひどく、病院での胃ろう造設直後は感染症等の危険もあり、家族の許可をとって拘束をしていたとのことでした。

身体拘束廃止

特別養護老人ホームでは病院より引き継ぎを受けましたが、(病院が同じ社会福祉法人内だったため、提携や情報の引継ぎがスムーズでした。)医療の現場ではなく生活の場として拘束は行わないこととしました。

そして、皮膚にはかゆみ止めの処方を受けて定期的に塗布を行うこと、また胃ろう保護のためのテープを分厚いものにするという二つの一次対応を行いました。

経過観察すると、皮膚のかゆみは少しおさまったのか、掻き壊す回数が減少しました。

しかし、胃ろう部分は強い力で出血するほど掻き壊すことが続き(チューブ引き抜きまでには至らなかったのは幸いでした。)、これを問題視した介護担当と医療担当双方での意見交換の結果、台所で使用する厚手のミトンを着用していただくこととしました。

再び経過観察すると、ミトンをはめた状態で掻き壊そうとする動作は昼夜に渡って見られましたが、ミトンを取り外そうという動作は見受けられず、ひとまず掻き壊しの問題は解決したかに思われました。

しかし、3か月ほどたったある日、再びこの問題が浮上しました。

ミトンは身体拘束

法律がかわり、ミトンをはめることが拘束と見なされるようになってしまったのです。

家族に相談すれば病院への入院中は拘束に理解を示されたこともあり、ミトンをはめてはいけないとはおっしゃらなかったでしょう。

しかし、再び拘束を申し出れば、ご利用者様のQOL低下は明らかです。

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身体拘束廃止の為の対応

介護担当と医療担当双方で再び意見交換の場がもうけられ、ミトンは使用しないこと、上着衣を全て下着衣の中に深めに入れて必ず胃ろう部分を覆ったか確認した上で着用させることという新しい対応方法を考え、様子見することとしました。

介護士、看護師ともにこの対応を周知徹底した上での三度目の経過観察です。

1週間ほど掻き壊しは認められませんでしたが、ある日の夜勤帯で人目が少なくなったのを見計らってか、ご利用者様は上着衣を下着衣から全て引き抜き、再び胃ろう部分をひどく掻き壊してしまいました。

出血がひどく、応急処置は何とか医務室にあるもので介護士が行うことができたものの、夜勤帯は医療担当が在席していない特別養護老人ホームのため、再度このようなことが起きるとご利用者様を感染症の危機に晒してしまいます。

介護担当と医療担当は意見交換の場で再びこのご利用者様を守るために真剣に考え抜き、上着衣と下着衣を一枚ずつ交互に重ねるように着せ、脱衣しづらくするようにして対応することに決めました。

この対応は正直手間がかかり、介護士、看護師ともに時間を取られるので内心快く思わない担当者もいたかもしれませんが、ご利用者様の大切なお体を守るためのことなので、全員が気持ちを一つにして最終的には対応することができました。

このようにして、四度目の経過観察が行われ、この時点でようやく掻き壊しがおさまりました。

まとめ

この事例は経過中の法律改正というあまり例を見ない内容を経ています。

しかし、介護技術や医療技術の進歩に伴い、法律が改正されていくのは自然な流れです。

特に最近はIOT化に伴い、介護にも医療にも新しい考え方がたくさん取り入れられてきています。

このように介護士、看護師ともに新しい考え方、また法律を学び、自分の業務に取り入れていくことはご利用者様のQOLの向上にもつながりますし、施設全体のコンプライアンス遵守という観点からも大切なことです。

この事例が成功に終わったのは二つの異なるセクションが忌憚なく意見交換し、また限られた時間の中でも実現可能な範囲内での対応方法を最大限に考えたからこその結果であると感じます。

「三人寄れば文殊の知恵」ではありませんが、良い知恵はチームの皆で話し合い、協力するからこそ生まれるものです。

介護と医療のセクショナリズムの問題は、各施設で必ず発生する問題ではあります。

双方の意見を尊重し、互いの強みを生かすように話し合いを進めることができれば、このようにご利用者様にとっても、施設にとってもより良い結果を生み出すことができます。

どうしてもセクショナリズムの解決ができないと感じてしまう時が、この事例の経過中でも多々ありましたが、それを乗り越えたのはやはり「ご利用者様のQOLの向上」という共通目標を介護担当も医療担当も掲げることができていたからです。

今チームケアが難しいと感じていらっしゃる方が、読者の方々にもいらっしゃるかもしれません。その時はぜひ、もう一度視線を上げて全体を見渡し、「何のためにケアをしているのか」を思い出してみてください。

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