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目次
認知症って何?
認知症とは病名と思われがちですが、病名ではなく何らかの病気が原因で起こる症状や状態の総称です。
認知症は老化が原因で起こるものではなく、何らかの病気で脳の神経が破壊されてしまい「認知機能の低下・徘徊・異食・粗相」などの行動を起こしてしまうのです。
徘徊や異食などを一昔前までは「問題行動」という言葉で表されていましたが、最近は「周辺症状」や「BPSD」と呼ぶようになりました。
物忘れと認知症の違い
先程述べたように、認知症は何らかの病気が原因で起こってしまうもので老化による物忘れとは違います。
どのように違うのかをお話していきます。
【物忘れ】
物忘れは分かりやすく説明すると、ヒントを与えれば思い出すことができます。
例)
A.昨日スーパーで誰かと会ったんだけど、誰だか忘れちゃったのよね。誰だっけ?
B.覚えてないの?○○さんのとこの娘さんでしょ?
A.あぁ、✕✕ちゃんだわ!思い出したわ。
このようにその思い出したい人物の母親や苗字などを伝えると思い出すことが出来ます。
一方、認知症の人はそうはいきません。
【認知症】
認知症は物忘れとは違い、ヒントを与えても何も思い出すことが出来ません。
例)
B.昨日スーパーで買った○○使ってる?
A.え?昨日はスーパーなんか行ってないわよ。
このように認知症の人は「昨日スーパーに行った」ということすら覚えていません。
ここまでで認知症と物忘れの違いは分かって頂けたでしょうか?
次は認知症について少し詳しくお話します。
認知症の種類
あまり知られていないかもしれませんが、認知症には幾つかの種類があります。
今回は日本3大認知症と呼ばれる認知症の種類についてお話します。
【アルツハイマー型認知症】
この名前を聞いた事があるという方は多いのではないでしょうか。
アルツハイマー型認知症は全体のおよそ3分の2を占めます。
アルツハイマー型認知症の主な症状
・緩やかに進行する
・記憶障害が主に進行し、日付や曜日等が分からなくなる
アルツハイマー型認知症は治らない認知症です。
【レビー小体型認知症】
レビー小体型認知症は、脳にレビー小体と呼ばれるタンパクが蓄積することで起こります。
レビー小体型認知症の主な症状
・幻覚や幻視
・転びやすくなる
・調子の良いとき悪いときの差が激しい
レビー小体型認知症は治らない認知症です。
【血管性認知症】
血管性認知症は脳の疾患(脳梗塞や脳出血、くも膜下出血など)によって起こる病気です。
血管性認知症の主な症状
・脳卒中の後遺症により歩行障害や言語障害などが起こることが多い
・脳卒中を繰り返すと症状が悪化する
血管性認知症はアルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症とは違い脳卒中の再発を防止することで進行を制御することが出来ます。
御家族に血管性認知症の人がいる方は脳卒中の再発防止に務めましょう。
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認知症に対する家族の理解
現在ご家庭で認知症の家族を介護している方、施設などで面倒を見て頂いてる方等様々な人がいると思いますが、認知症の理解を深めることで本人も介護されている方も嫌な思いをすることは少なくなります。
本人がどんな認知症なのかをよく理解した上で在宅介護を継続するのか、それともケアマネージャーと相談して施設で面倒を見て頂くのかを決めましょう。
昔に認知症と診断された人のアセスメントシートやフェイスシートを見ると、認知症の種類が記載されていない事がほどんどです。
認知症の種類によりケアの方法も変わりますので、もし種類がわからない場合は再度診断を受けてください。
認知症の人を自宅で面倒を見ることは、とても大変であり安易なことではありません。
何度も同じことを聞かれたり、粗相をしてしまったり、何回言っても分からなかったりと御家族の方はストレスを感じてしまい、怒鳴ってしまったりすることがあると思います。
もちろん、それは言われている本人にとってもとてもストレスです。
指示命令的な発言はスピーチロックと呼ばれる拘束の1つでもありますので、虐待と言われてしまう可能性もあります。
ストレスを溜め込んでしまうと介護うつになってしまい、暴言を吐いてしまったり暴力を与えてしまったり、最終的には取り返しのつかないことになってしまうことも考えられます。
認知症介護で少しでもストレスを感じるのであれば、特別養護老人ホームやグループホームと呼ばれる認知症専門の施設に相談してみてはいかがでしょうか。
おわりに
認知症の大まかな説明が終わりましたが、認知症とはどういうことか分かって頂けましたか?
認知症は本人だって決してなりたくてなっている訳では無いのです。
現在自宅で介護をしている方は本人の症状をよく見て、必要であればケアマネージャーと相談してください。
ですが、施設に預けたからと言って介護が終わる訳ではありません。
行けるときには施設に面会に行ったり、好きな食べ物を届けに行ったり少しでも外出に連れ行くなどしないと本人達はご家族であるあなた達のことを忘れてしまいます。
現在施設で面倒を見てもらっている方は、施設の職員さんに感謝の気持ちを持ちましょう。
自分が嫌な仕事を代わりにして下さっているんですから、必要最低限でも良いので施設や職員さんに協力してあげてください。
例え施設に預けたとしても、あなた達の家族に変わりはないのですから。
そうすることで、本人もあなた達も施設の職員さんも気持ちよく最後まで介護をすることができます。
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