紐解きシートを利用した認知症ケアの実践例!認知症介護実践者研修

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紐解きシート

通所サービスの利用者がスタッフに暴力行為を行い、対応に困っていました。

そんな中で対応を模索していたら、「紐解きシート」というものを知りました。

紐解きシートとはその方の生活や人生・環境家族構成などのあらゆることを分析し、その人自身を理解する取り組みというものでした。

就業時間内の5分から10分を利用してスタッフで上記のことを話し合いました。

介護者の負担と希望【課題】

①まずは課題の整理として、スタッフが困っていることや負担に感じていることを具体的にあげました。

その方が気持ちが高まっている時はハンドバッグを振りましたり蹴られたり、髪の毛を掴まれたりと周りの人が怪我をする恐れがあるため、スタッフが1人付きっきりになってしまうので他の業務に影響が出ていました。

②次に、その方がどんな状態になってほしいかということをあげました。

他の利用者と一緒に体操やレクリエーションに参加して楽しんでほしい、入浴もしてほしいという意見がありました。

①に関してこの方は他者との交流をしようとされない方なので、スタッフが間に入り会話の橋渡しを試みていました。

②に関しては個別に本人の好きな歌うことや生け花をサービスに盛り込んで、集中してもらう時間を提供しました。

ここまではよくある施設の対応だと思います。

影響ある8分野

ここから、その方の生活背景を見て行きました。

その方に与える影響を8分野別に分けて分析しました。

1つ目が病気の影響や飲んでいる薬の副作用についてです。

その方は認知症でしたので、病気の影響として物忘れがあり、同じことを何度も聞いたり話したりされていました。このような所見がありましたので毎日アリセプトを服用されていました。

2つ目が身体的な不調や痛みを考えました。

不調とは便秘・不眠・空腹などです。

便秘・不眠は確認はできませんでしたが、常に空腹感がある様子で「おやつをください」が口癖で、食べたこともすぐ忘れられている状況でした。

身体的な痛みとしては、時々足の裏の痛みや喉のつまりの訴えがありました。

3つ目は悲しみ・怒り寂しさなどの精神的苦痛や性格等の心理的背景による影響を考えました。

数年前夫他界後は独居。

その後、病気が進行したと思われました。

子供は息子2人おり、1人は年に一回の帰省で、もう1人は多忙で月1回様子見を兼ねて薬を持ってこられていました。

そのような寂しさから、サービス利用時は気持ちが爆発されているようでした。

4つ目は、音・光・味・匂い・寒暖・五感への刺激や苦痛を与えてそうな環境について考えました。

独居のためテレビ以外の刺激がなく、窓も締め切られており自宅内の光も少ないようでした。

5つ目は家族や援助者などの周りとの関わり方や態度による影響を考えてみました。

身内への関わりは少ない、近所の方も本人の変化に気づいているようで挨拶程度であまり関わっていないみたいでした。

息子のことは悪く言われないが息子嫁のことは顔も見せにこないと言われ、あまり良く思われていなかった。

6つ目の影響は、住まい・器具・物品等の物的環境により生じる居心地の悪さや居心地についてです。

住まいの環境としては一軒家に独居で生活するための器具は整っていましたが、一人で住むには広すぎるようでした。ガスコンロやエアコンなどの器具の使い方も忘れているようでした。

7つ目は、本人の要望と障害の程度と活動とのズレを考えました。

まず好きなことが歌・ダンス・生け花でした。その他のことにはあまり興味を示されていませんでした。

以前はものづくりをされており手先は器用で手作業は興味はあるようでしたが、工作を勧めると飾るところもあげる人もいないからと寂しそうに断られていました。

8つ目は生活歴・習慣・馴染みのある暮らし方と現状とのズレについて考えました。

仕事が生け花の指導者だった為かプライドが高い一面があり、集団に馴染みにくいようでした。

施設利用当初は身内の方がいた為よく話をされていましたが、現在は退所されており知り合いがいないと言われ、積極的に他者交流をしようとされませんでした。

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課題に関連する言動

この8つの影響から課題に関連しそうな行動や言葉を書き出してみました。

気持ちが高ぶると施設の外に出ようとされ帰ろうとされていました。

手やバッグで職員を叩き集団行動ができず、自分が思うがままに動き回られていました。

課題の背景や原因を本人の立場になって整理してみました。

独居で話相手がおらず、家族もあまり家にこないので寂しく感じられているのではないか。

他の方と話をしたいが、プライドが高く上手く馴染めない。

生け花など自分がやってきたことを評価してほしいと考えられました。

次は1番最初の課題について本人の立場から困りごとや悩み求めていることを考えてみました。

1番は相手にしてほしいのではないかということです。

他の人とも関わりを持ち楽しみたいが仲間に入りづらいのではないか、その結果満たされず、何をして良いかわからなくなりイライラするのではないかと考えました。

課題解決

最後に本人にとっての課題解決に向けて出来そうなことを考えました。

1つが本人の話を否定しないことです。

2つが興味がありそうなモノづくりの材料を準備して、提供してみる、ということです。

そして、この取り組みから見えてきたことがあります。

実は、この作業は相手の言動を変えるために行うことではなく、自分自身が認知症患者に対しての言動や気持ちを変える意味のある作業だったのではないかと感じました。

私たち介護者が利用者の気持ち理解することは、認知症であっても少なくても相手に伝わることだと思います。

そして、この病気になって苦しいのは認知症患者本人です。

私たち介護者はなんらかの病気で苦しんでいる方の味方でありたいと考えました。

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