介護保険制度改正の身体拘束廃止未実施減算の割合が変更!事例と対策

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【身体拘束とは?】

身体拘束とは、一般的に問題行動や迷惑行為を防ぐために患者の行動を制限することを指します。

しかし、介護保険法における身体拘束禁止規定では自傷・他害行為を取る場合を除いて利用者の行動を制限する行為を行なってはならないと定められています。

仮に自傷・他害行為があるために身体拘束をおこなう場合にも状況や状態の記録を取る必要があります。

【身体拘束が認められる場合】

原則として禁止されている身体拘束ですが、例外的に認められる場合があります。

それは以下の3つの条件をすべて満たす場合です。

・切迫性(自身または他者の生命に危険が及ぶ可能性が高い場合)
・非代替性(身体拘束以外に方法がない場合)
・一時性(期間を限定し、期間終了と共に解除を行なう場合)

条件をすべて満たしているからと言って従業員だけの判断で決めるのではなく、ルールや指針に則って施設として慎重に判断することが前提となります。

やむを得ず身体拘束を行なう場合には、施設長あるいは主治医より家族に対して内容・理由・目的・時間帯・期限を説明する必要があります。

身体拘束期間中は従業員や家族など関係者の間で直近の情報を共有するため、記録することが義務付けられています。

【身体拘束の種類】

身体拘束は「スリーロック」と呼ばれる3種類に分類されます。

1.フィジカルロック(文字通り身体を拘束)
2.スピーチロック(言葉によって行動を制限)
3.ドラッグロック(薬物の過剰投与によって行動を抑制)

これらのうち、私たちがやってしまいがちなのが”スピーチロック”です。

「じっとしてください」
「立ち上がらないで下さい」
「ちょっと待ってください」

これらはすべて利用者よりも介助者の気持ちを優先した言い回しであるといえます。

日常何気なく使っている言葉もスピーチロックに当たることを意識しておきましょう。

「どうなさいましたか?」
「どちらに行かれますか?」

といった具合に言葉の言い換えによって受ける印象は随分と変わります。

【なぜ身体拘束は起こるのか?】

いけないと分かっているのになぜ身体拘束が起こるのでしょうか?

大きく分けて2つの原因が考えられます。

ひとつは従業員の教育や知識不足、介護技術に問題があるためです。

これについては委員会主導で研修や勉強会を実施していくことで改善できると思います。

ふたつ目に職員のストレスや感情コントロールが効かないためです。

怒りの感情は6秒我慢できれば収まるという話を聞いたことがあります。

これについては実際にアンガーマネジメントと呼ばれる手法で明言されています。

アンガーマネジメントに関しては、下記のサイトで詳しく説明がされていますので参考にしてください。

引用:「アンガーマネジメント」とは?怒りを抑える3つのテクニック
https://hyakkei-online.com/archives/3442

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【対策をしないと大変なことに!】

平成30年度の介護保険制度改正により、身体拘束廃止未実施減算の割合が変更されました。
<現行>
1日あたり5単位減算

<改正後>
1日あたり10%減算
身体拘束対策への取り組みがいかに重要であるかお分かりいただけると思います。

要介護度の高い利用者が多い施設ほど、改変の影響は大きいといえます。

さらに改正によって下記の3つの要件が追加されました。

1.身体拘束適正化のための委員会を3か月に1回以上開催し、委員は従業員に周知徹底すること。
2.身体拘束適正化のための指針の整備を行なうこと。
3.身体拘束適正化のための研修を定期的に実施し、実施記録を残しておくこと。

【過去にあった事例】

私が働いていた施設では、認知症で夜間徘徊がある利用者の居室の扉を夜間のみダイヤルロックで施錠を行なっていました。

用心のために利用者が自ら内鍵をかける場合とは違い、外から鍵をかけて外へ出られなくすることは身体拘束に当たります。

背景には、その方が非常扉のサムターンを回して階段を上り下りたりされることがありました。

そのためデイサービスに出掛けられない日は日中も動向に注意が必要でした。

対策委員会議の場で話し合った結果、施錠は解除することになりました。

解決に至らなかった事例についてもご紹介します。

車椅子を使われている利用者でベッドから降りようとされる利用者が何人かおられました。

背景は、ずり落ちや起き上がった後に転倒などの事故が連続して起きたことでした。

当初、ベッドを低床にして足側に車椅子を配置していたのですが、身体拘束に当たるとされました。

会議で車椅子の撤去を提案したところ、やはり事故が起こる危険性が高いことから従業員から反対されて解決には至りませんでした。

【まとめ】

病気治療を目的とする病院と違って介護施設はいわば利用者の生活の場所。

その生活の場所に立ち入ってあれこれ口出しするのは正直どうかと思いますが、家族様からお預かりしている以上は利用者を守る責任があります。

私たちは安易に身体拘束を行なうのではなく、拘束を避ける別の方法はないか知恵を絞ることが大切です。

身体拘束の問題は白黒がつけづらいグレーゾーンもありますが、委員会だけでなく施設全体で少しずつできるところから取り組んでいきましょう。

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