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現在の介護士が抱える問題
介護士が仕事をするにあたって抱える問題は多く、特に他の業種と比較して給料が安かったり、あるいはシフト勤務で労働時間が長かったり、休日が少なかったりして働きづらいといったイメージがあります。
それらの問題に加えて新たな問題が生じています。
現在は要介護と認定された利用者はもちろん、要支援の認定を受けた利用者も必要に応じて介護サービスを受ける状況にあります。
将来は少子高齢化がさらに進み、介護を必要とする高齢者が増えると想定されていることから、できるだけ介護を必要としない状態で長生きしてもらおうということで予防介護として要支援認定を受けている高齢者でもデイサービスや訪問介護などの介護サービスを受けられるようになってきています。
介護サービスを受ける利用者の中には介護士に対してセクハラをする人もおり、その対応に苦慮している介護士が多くいます。
これまでにも要介護認定を受けている人で身体的な介護を必要としていても、認知機能がしっかりしている場合には、介護士と体が触れる機会が多いのをいいことに必要以上に介護士の体を触るケースはありました。
また認知症が進んでいる場合には、善悪の判断ができずに衝動に駆られてセクハラをする人もいました。
現在では予防介護で身体的にも比較的自立していて認知機能もある程度しっかりしている人が、介護士に対してセクハラをするケースもあります。
特にまだ10代20代の比較的若い介護士はセクハラされるターゲットにされやすく、若い介護士が離職する理由の1つとして挙げられています。
セクハラを受けた介護士の実体験
では実際に介護士はどのような状況でセクハラの被害に遭っているのでしょうか?
まずセクハラを受けやすい状況として、訪問介護で他の人の目がない状態は最もリスクが高いと言うことです。
特に訪問介護を行うホームヘルパーはそのほとんどが女性であり、1人暮らしの男性利用者、もしくは日中家族が出かけて不在という状況で男性利用者からセクハラを受けるのです。
具体的には軽く胸やお尻を触られたり、あるいは性的な経験などについて執拗に質問してきたり、ひどい場合には抱きついたりベッドなどに押し倒したりしてわいせつ行為をするケースもあります。
訪問介護は利用者の自宅という密室で行われるため、利用者もそれを自覚してセクハラをしやすい状況にあるのです。
デイサービスや入所施設など多くの人がいるような状況でも、人目につかないようなところに介護士を呼んで同様の行為に及ぶこともあります。
介護士に対してどのようなセクハラ行為を受けたとか、あるいはセクハラ行為を受けた経験などについて大規模で細かな調査しているようなことはほとんどないことから、その実態については顕著になっていないものの、実際に介護士にわいせつ行為を行った利用者が逮捕されるという事件も起きています。
現役・引退している介護士を問わず、利用者から何らかのセクハラを受けた経験があるかどうかと尋ねたら多くの人が経験があると回答し、さまざまな実体験を得られるに違いありません。
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利用者からのセクハラの対処法について
細かな調査があまり行われないということもあって実態を知るのが容易ではない利用者からのセクハラの状況ですが、実際に受けた場合にはどのような対処をすべきかということについては適切な介護をするということ、また介護士を守っていくという点でとても重要になってきます。
しかし介護士が受けるセクハラについてはその実態が明らかになっていないだけに、まずは介護士がセクハラを受けた時点で上司や事業所の責任者やケアマネージャーに報告できるような体制を作るべきです。
セクハラを受けた介護士は相手が認知症である利用者だから仕方ないとか、高齢だからそれ以上大きな被害を受けることはないと看過してしまうとか、あるいは他に目撃者がいないことから事実を伝えても信じてもらえないどころか介護士本人の思い違いだとみなされると思って報告できないこともあります。
さらに利用者のセクハラを拒否したり報告することで、利用者が別の事業所の介護サービスを利用するようになったら仕事がなくなってしまうというリスクを抱えてしまうと思って泣き寝入りをすることもあります。
そのような状況では介護士が安心して仕事ができないどころか、利用者のセクハラがさらに行き過ぎてちょっと体を触る程度だったのが最終的には力ずくでわいせつ行為や強姦するなどエスカレートしたり、他の介護士や利用者、一般の人にまで行為が及ぶこともあり得るために早めの対処が重要になってきます。
セクハラがあった場合には報告をするほかにも介護士がセクハラはいけない行為であるとしっかり注意する、あるいは極力人目につく場所で仕事をするようにするなどしてセクハラをする利用者にセクハラをさせないような状況を作ることが重要です。
特にセクハラを受けるリスクが高い訪問介護では、セクハラを受けやすい介護士を担当から外すとか、あるいは複数の人で介護を行うといった介護方法を変えることで対処することも重要です。
今後さらに介護士は必要な時代になるだけに、退職の理由にもなるセクハラを無くすことは重要となってくるのです。
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