疾患の理解

痒みや冬の乾燥肌の原因と対策!家庭や高齢者介護施設でも可能


肌がカサカサ

「冬になると肌がカサカサになって、妻から“粉吹き爺さん”とか言われているんだよ」などという声も聞きますが、高齢者は冬になると乾燥肌や肌の痒みで悩む人は多いです。

高齢になると皮膚の水分を保持する機能が低下してくるし、皮脂の分泌量自体も減ってきます。

また、肌の乾燥はホルモンとも関係があり、女性はエストロゲンが減少する更年期以降は肌が乾燥しやすくなります。

男性も70歳前後から男性ホルモンが少なくなるので、それに伴って皮脂の分泌量が減少して、乾燥肌になりやすいのです。

これら以外にも日常生活の中で、様々なことが原因となりえます。

そこで、家庭や高齢者介護施設でも可能な改善方法について考えてみましょう。

乾燥肌や肌の痒みの原因

上記のように、加齢とともに

・水分保持機能が低下する

・皮脂の分泌量自体も減ってくる

・女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が減って、肌が乾燥しやすくなる

・男性ホルモンの分泌量も肌の乾燥に影響する

があげられます。

これらは加齢現象と言うことで、どうしようもない面も多々ありますが、生活習慣を改善すれば対応可能なものもあります。

次のような生活習慣は、乾燥肌や肌の痒みを招きやすいです。

チェックしてみましょう。

□お風呂は熱い方が好き

□長風呂だとよく言われる

□入浴時に体を洗う時は、ナイロンタオルなどでゴシゴシこすらないと洗った気にならない

□暖房の設定温度が高い

□加湿器を使っていない

□こたつで寝ることが多い

□電気毛布を直接かけて使っている

□保湿剤を使ったことはない

これらの生活習慣をチェックして、YESが多い人は乾燥肌や肌の痒みを招きやすいと言えます。

病気が原因でかゆみが出る

上記以外に、腎臓病や肝臓病や糖尿病などの内臓疾患で肌が痒くなることもあります。

これらの疾患がある人は、疾患のコントロールをしっかりと行いましょう。

また、健康診断や人間ドッグなどでこのような病気になっていないか、定期的にチェックすることも大切です。

乾燥肌を防ぐ入浴方法

上記のチェックリストを見てみると、入浴方法を改善すれば乾燥肌や肌のかゆみが改善するのではないか?と思った人も多いでしょう。

入浴の際は、次のことに気を付けてください。

ゴシゴシこすらない

高齢者の中には、ナイロンタオルなどでゴシゴシこすらないと、「洗った気にならない」と言う人が多いのですが、それでは皮膚を削っているようなものです。

表皮が半分剥がれて半分残っているので、粉を吹いたようになってしまうのです。

皮膚は、表皮と真皮と皮下組織の3層構造になっています。

表皮はわずかに0.2ミリしかありません。

そして表皮はさらに4層に分かれていて、もっとも外側にある角層はたったの0.02ミリしかないのです。

したがって、肌をゴシゴシとこすったのでは、角層を剥がしているようなものです。

また、肌を傷つけてしまい、そこからばい菌が入って炎症を起こすこともあります。

入浴時に体を洗う時は、ゴシゴシとこするのは厳禁です。

手で優しく、なでるようにして洗ってください。

ナイロンタオルの使用をやめただけで乾燥肌や肌のかゆみが良くなったというケースは多いです。

石鹸やボディーソープ

洗浄力の高い石鹸やボディーソープも、肌を乾燥させる原因となっていることがあります。

乾燥肌用の低刺激の石鹸やボディーソープを使うか、石鹸やボディーソープの使用をやめることをお勧めします。

石鹸やボディーソープの使用をやめただけで、乾燥肌が良くなったというケースも少なくありません。

肌の汚れは、お湯で洗うだけでも9割は落ちると言われています。

石鹸やボディーソープを使う場合は、よく泡立てて手で優しくなでるように洗いましょう。

そして、十分に泡を洗い流すことが大切です。

40~41℃がベター

入浴時のお湯の温度は40~41℃くらいが目安です。

入浴剤を使う時は、イオウ(硫黄)系のものは避けましょう。

イオウは皮脂を落とす作用があるのです。

※石鹸を使用しなかったり、しっかりとこすらずに洗っていたら、手抜きの入浴介助だと思われるかもしれませんね。

そんな時は利用者に「騙されたと思って、5~6回だけ石鹸なし(ゴシゴシこすらない)を試してみませんか?」などと提案してみてはどうでしょうか?

また、高齢者は高温のお風呂を好む場合が多いです。

納得しない利用者には、ぬるいお湯で入ってもらい、熱いお湯を足して温かさを感じてもらう等の対策も必要です。

部屋の環境

入浴方法の次は部屋の環境をチェックしてみましょう。

冬の寒い時期の室温の目安は18~23℃、湿度の目安は50~60%に保つのが良いと言われています。

加湿器や濡れタオルや洗濯物を部屋に干すなどして湿度が下がらないようにしましょう。

また、その室温と湿度はインフルエンザ対策にも有効で、一つの目安としている高齢者介護施設も多いです。

暖房器具

こたつや電気毛布を使いすぎると、皮膚の水分が奪われてしまいます。

上手な保湿剤の使い方

強くすり込まない

保湿剤を塗るときも、ゴシゴシとすり込むのは禁物です。手の平で優しく伸ばすように塗ってください。

1日2回がベター

1日1回たっぷりと塗るよりも、朝と夜の1日2回塗る方が効果が高まります。

どれくらいの量を塗ればよいのかですが、塗った部分にティッシュペーパーを1枚広げて当てて、ゆっくりと剥がれ落ちるくらいの量がちょうど良い量です。

使用量

クリームや軟膏の適量は、人差し指の先から第一関節までチューブから出して、この量で両手の平の面積分になります。(指は含まず手の平の範囲のみ)

ローションは500円玉1枚分くらいの量で、両手の平の面積です。

乳液は、1円玉大で両手の平の面積を塗ります。

塗った所にティッシュペーパーを広げて当てて、ゆっくりと剥がれ落ちるくらいの量が適量です。

冬はクリームや軟膏が適切

保湿剤には、ローションや乳液やクリームや軟膏やオイルなどがあり、いろいろな商品があるので、どれが良いか迷ってしまうでしょう。

水分が多いのはローション、次いで乳液、水分が一番少ないのが軟膏やオイルです。

逆に油分が多いのが軟膏やオイルで、油分が少ないのがローションです。

乾燥肌が進んでいる状態の場合は、ローションよりも軟膏やオイルが向いています。

軟膏やオイルは保湿時間が長いのですが、ベタベタするからイヤだという人も少なくありません。

しかし、乾燥が強いほど油脂量の多い軟膏やオイルが適しているし、寒い冬は油脂を多く含む軟膏やオイルやクリームが適しています。

皮膚科に行くべき

掻くから痒い→痒いから掻く→そして掻くからますます痒くなる。という悪循環に陥っているケースもあります。

このような場合は、掻くのを止めるということは難しいので、痒みを止める必要があります。

「薬は飲みたくない、使いたくない」と言う人もいるかもしれませんが、眠れないほどかゆい時は薬の力を借りることも必要です。

確かに、必要以上の薬は使わない方がいいです。

しかし必要な時には、ためらわずにきちんと薬を使って、しっかりと治すことも重要です。

痒いくらいで皮膚科に行くのは大袈裟だ、と思っている人も少なくないようですが、そんなことはありません。

掻き壊してしまうくらいかゆい時や、眠れないほどにかゆい時、湿疹が出て炎症を起こしている時は(赤くなっているなど)迷わず皮膚科に行って薬をもらいましょう。

入浴方法を改めたり、部屋の温度や湿度に気を付けて保湿ケアを行ってみたけど効果がないという場合も、皮膚科へ行きましょう。

目安は2週間やっても改善しないときは、それ以上の自己治療は禁物です。

認知症高齢者は、体が痒くなると出血しても掻き続ける事が多いです。

治療期間も長くなるので、認知症高齢者の対応は早めに行って下さい。

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