疾患の理解

検温時の困った!うつ熱?発熱?見分け方と対処法の研修資料



介護施設や医療機関では検温(体温を測る)は、つきものです。

誰にも1回も検温を行わない介護施設や医療機関があったら、問題かもしれません。

特に今はコロナウイルスでみんながナーバスになっている時期なので、検温回数を増やしたと言う介護施設や医療機関もあるようです。

そんな検温時の困ったに、「発熱」なのか「うつ熱」なのか区別がつきにくい、という経験があるのではないでしょうか?

今日は体温についてお伝えします。

そして、うつ熱の見分け方と対処法を心得ておきましょう。

<体温計>

検温をする際には体温計を使います。

まさか、額に手を当てて「37.5℃はありそうだなあ」で済ませている所はないでしょう。

体温計には実測式と予測式があります。

実測式は、痩せている人では脇の下にしっかりと挟みにくいという欠点や、測定するのに10分もかかるという欠点があります。

私も子供の頃に、「動かないで、脇の少し上をしっかりと押さえていなさい」などと言われて10分間の我慢をして体温を測っていました。

昔は水銀式の体温計だったので、割らないようにしないといけないと言うこともデメリットでしたが、もう今は電子体温計なので、その心配はないでしょう。

予測式はすぐに体温が測定できて楽です。

耳穴で3秒やおでこやこめかみに近づけて3秒で測定できるという商品もあります。

しかし、予測式の場合は、実際の体温よりもやや高めに数字が表示される傾向があるので、そのことも知っておくと良いでしょう。

<高齢者の体温>

高齢者の体温は、一般的には成人よりも低めのことが多いです。

また、高齢者は体温調節機能が低下していることが多いのも特徴です。

そのため、高齢者は体温が周辺環境に左右されがちだ、という事を認識しておきましょう。

<デイサービスセンターで検温をすると>

デイサービスセンターでは、利用者が到着して送迎車から降りると体温を測定することになっています。

その時に体温計が37.7℃などと表示されていたら、さあ、あなたならどのように対応しますか?

今の時期だと「うわー、コロナだったらどうしよう」などと慌ててしまう人もいるかもしれません。

しかし、数字だけを見てはダメです。

私たちが患者になって医療機関を受診する時に抱く不満の1つに「検査データーなどの数字ばかり見て、私を見てくれない」という類の不満がありますが、まさに介護者や看護師も同様です。

体温計の数字だけを見てはダメです。

<うつ熱>

うつ熱は外気温が高すぎる時や激しい運動など、外的要因や内的要因が原因で身体からうまく熱を逃すことができなくなり、蓄熱した状態です。

そのため、体温調節が上手にできなくなり、体温が高くなってしまうのが「うつ熱」という状態です。

たとえば、真夏の猛暑日で外気温が38℃もある、厚着をしすぎて熱を身体の外に逃がせない、布団を何枚も掛け過ぎている、激しい運動を行って体温が上昇するなどが一例になります。

高齢者の体温は周辺環境に左右されやすいので、若い人以上に「うつ熱」になりやすいのです。

うつ熱は熱中症の少し手前とも言える状態なので、適切に対処して体温を下げる必要があります。

<うつ熱か?発熱か?見分け方>

体温計の数字だけを見て発熱だ!と慌ててしまわないようにしましょう。

まずは観察です。

発熱であれば体温計の数字が高いだけではなく、何らかのサインがあるはずなので、そのサインを見逃さないことが大切です。

送迎車から降りてデイケアセンターに入ってくるときの足取りは、どうだったでしょうか?

阪神淡路大震災後に災害看護に尽くして亡くなられた看護師、故・黒田裕子さんはよく「靴の脱ぎ方がその人の体調を表していることが多いから、靴を脱ぐときをよく見なさい」「脱いだ靴を見なさい」と言っておられました。

これも、重要なサインになります。

いつもベットの下にきちんとお行儀よく靴を揃えて脱いでいるのに、今日は乱雑に脱ぎ捨てられているなどは、重要なサインかもしれません。

それ以外にも、顔つきや表情はどうですか?

食欲なども大事なサインですし、いつもと行動パターンが違うという事もサインになります。

「いつもなら、この時間はデイルームでおしゃべりをしたりテレビを見ていることが多いのに、今日は寝ているなあ」と思っていたら発熱していた、デイルームに来ないで寝ていたのは、しんどかったのだなというケースも、よくある話でしょう。

高齢者は自分の身体が今日はしんどい・調子が悪いという感覚が、自覚できていないこともしばしばあります。

赤ちゃんと同様に、うまく言葉に表現はできないこともしばしばあります。

それでも、活動力が低下する、食欲が落ちるなどでサインを出していることも多いです。

これらのサインを見逃さないようにしましょう。

<うつ熱の時の対処法>

熱を身体から逃す、身体を冷やす、水分摂取の3つが重要です。

①熱を逃す

日陰に移動する、暖房の設定温度を低くする、一旦暖房を切る、服を1枚脱ぐ、掛け布団を1枚少なくするなどで涼しくすると、熱が下がることが多いです。

デイサービスセンター送迎車でやってきた利用者の体温を測ったら37.7℃だったという前述のケースは、服を脱いでしばらくすると平熱に戻りました。

②身体を冷却する

①で対処しても熱が下がらない場合は、うちわや扇風機で風を当てる、濡れタオルなどで身体を拭く、氷で首を冷やすなどの方法で身体を冷却しましょう。

暖房の利いた送迎車に厚着で乗り込んでデイサービスセンターに利用者が来た場合、汗を掻いていることも多いです。

濡れタオルで汗を拭くことで気持ちもいいし、上がってしまった体温を下げる効果も期待できます。

③水分補給

飲めるようなら、水や麦茶などで水分補給をしましょう。

暖房の利いた送迎車に厚着で乗り込んでデイサービスセンターにに来た場合、おそらく汗を掻いて喉もかわいていることでしょう。

服を脱いで汗を拭き、お茶を飲んで一息いれると熱も下がっているケースが多いです。

<しっかりと観察>

体温計が37.7℃や38℃などになっているのを見たら、びっくりしてしまいますが、まずは慌てずに体温計の数字以外のことをチェックしてみましょう。

汗は掻いていないか、厚着ではないか、顔の表情や歩き方等、観察項目はたくさんあります。

発熱であれば、体温計の数字が高いだけではないはずです。

小さなサインを見逃さないようにしましょう。

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