身体拘束はなぜ生じるのか?介護現場の実例をもとに解説!資料

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身体拘束とは

厚生労働省の通知では、『身体的拘束は、抑制帯等、患者の身体、または衣服に触れる何らかの用具を使用して、一時的に当該患者の身体を拘束し、その運動を抑制する行動の制限をいう』とされています。すなわち、高齢者の自由な行動を制限するものをいいます。

身体拘束は、人権の侵害にあたり、心身ともに荒廃させ、高齢者のQOLを大きく低下させます。

必ず防止に努めなければなりません。

2000年の介護保険制度をきっかけに、身体拘束は原則禁止となりましたが、まだまだ身体拘束を続けている現場があることも事実です。

なぜ身体拘束がなくならないのか

入所の介護現場は、常に人手不足の状態です。

早番帯や夜勤帯は職員が一人または二人など、日勤帯と比較して職員が少ない状況にあります。

それに加え、起床介助と就寝介助が必要となり、余裕のない時間帯といえます。

例えば、一人の入所者の排泄介助を行っている時、立つことのできない他の入所者がベッドから起き上がっていたら。転倒し骨折でもしたら、大事故になってしまいます。

このように、心を痛めながら、やむを得ず拘束してしまう場合もあります。

一方で、施設の中には、身体拘束をしてはいけないという認識が低いところもあります。

身体拘束が習慣となっており、別の解決方法を考える発想がありません。このようは施設では、身体拘束の撲滅にはかなりの労力が必要といえます。

身体拘束はなぜ生じるのか。介護現場の実例をもとに解説します。

身体拘束の具体例

(1)ベッドから起き上がり、転落のリスクがある人へ、ベッドの頭側と足側すべてに柵をする、いわゆる4点柵。

または、ベッドの片側を壁ピッタリにつけ、降りられないようにする。

起き上がれないよう、体幹抑制ベルトを装着する、あるいは手をベッド柵にしばる。

(2)車いすから立ち上がり、転倒のリスクがある人へ、立ち上がれないよう、Y字型抑制ベルトを装着する。

車椅子に机を固定して、立ち上がれなくする。

(3)点滴や経管栄養チューブを抜いてしまう恐れがある人へ、指先が使えないよう、ミトンをつける。

点滴やチューブに手が届かないよう、手をベッド柵にしばる。

(4)暴言、暴力や徘徊がある人へ、行動を抑制するために、部屋に鍵をかけ閉じ込める。

向精神薬を内服させて動けなくする。

(5)オムツ外し、弄便がある人へ、オムツに手が届かないよう、つなぎ服を着せる。

手をベッド柵にしばる。

身体拘束が生じる背景

身体拘束に至る前には、グレーゾーンといわれる不適切な介護の状態が存在します。

(1)グレーゾーンとは

身体拘束とするには、十分な根拠が得られない非意図的身体拘束が疑われるものです。

すなわち、身体拘束とするには不十分だが、結果として高齢者の行動を抑制しているものをいいます。

(2)グレーゾーンの具体例

・ミトンは使用していないが、経管栄養チューブを抜かないよう、タオルケットで両手をぐるぐる巻きにしている。

・動き出しそうな人には、低いソファに座らせて自力では動けない体勢にしておく。

・階段の入口に 2 重にソファを置いて行けないようにしている。

・トイレを職員に訴えるも「おむつをしているのだからそこにして下さい」と返答する。

・何度もトイレに行こうとする人に対して「今行ったばかりでしょう」と言って誘導しない。

身体拘束が認められる場合

入所者または、他入所者の生命または身体を保護するため緊急やむを得ない場合には、身体拘束が認められます。

しかしこれは、切迫性、非代替性、一時性の三つの要件を満たし、かつそれらの要件の確認の手続きが極めて慎重に実施されているケースに限ります。

(1)切迫性

入所者または、他入所者の生命または身体が危険にさらされる可能性が著しく高いこと。

(2)非代替性

身体拘束に代わる介護方法がないこと。

(3)一時性

身体拘束が一時的であること。

三つの要件を満たすことを、チームで検討する必要があります。

身体拘束実例

身体拘束撲滅のために

身体拘束撲滅のためには、職員の意識への教育と、グレーゾーンを予防することが大切です。

グレーゾーンは、日常のケアの延長線上にあります。日々のケアについて、行動を抑制してしまっていないか、定期的に振り返る機会を持つことが大切です。

介護現場は、常に人手不足で時間に追われています。

それに加え、入所者の多くは認知症を有しており、行動が読めないことも多くあります。

そのような中で、行動を抑制することなく、事故を未然に防ぐことは容易なことではありません。

職員全員で、問題となる行動についてよく話し合い、身体拘束ではない解決方法の検討を積み重ねることが大切です。

それによって、職員一人一人が身体拘束に対する正しい知識を身につけていくことが、身体拘束の撲滅に繋がります。

一人でも多く、身体拘束のないケアが実践されることを願っています。

参考資料

・平成29年 特定非営利活動法人 地域ケア政策ネットワーク 介護相談・地域づくり連絡会
身体拘束及び高齢者虐待の未然防止に向けた介護相談員の活用に関する調査研究事業報告書

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