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目次
緊急事態宣言
新型コロナウイルス感染症の影響で緊急事態宣言になりました。
この2か月ほどの間、病院や介護施設では、正体の分からない未知・未経験のウイルスにおびえながらも、目の前の問題点や課題をこなして行ったことでしょう。
目の前のことをやることで精一杯で、手指衛生等が本当に正しくできているかどうか、チェックする暇もなかったという施設や病院も少なくないと思います。
少し落ち着いてきた今こそ、一度手指衛生が正しくできているかを確かめておきましょう。
手指衛生のタイミング
看護師であればもう知っていると思いますが、WHOが推奨している手指衛生のタイミングは5つあります。
1.患者さんに触れる前
2.清潔操作や無菌操作を行う前
3.患者さんの体液に暴露された可能性が考えられる時
4.患者さんに触れた後
5.患者さんの周辺にある物品に触れた後
そして、もう一つ多くの病院や施設で推奨されているのが
6.手袋を外した後
この6つです。
これらの手指衛生のタイミングを守ることは、患者さんを守るため、自分自身を守るため、そして施設や病院の仲間を守るために重要です。
では、1つ1つ見て行きましょう。
1.患者さんに触れる前
これは、患者さんを守るためです。
医療従事者は、自分の手には細菌やウイルスが付着しているのだ!という認識が必要です。
汚い手で患者さんに触れると、細菌やウイルスをうつす事になります。
2.清潔操作や無菌操作を行う時
これは患者さんを守るためです。
採血や点滴などを行う前に手指衛生を行います。
3.体液に暴露された可能性があると考えられる時
これは、自分自身を守るため、病院や施設の仲間を守るためです。
例えばオムツ交換をした時や吸引をした時などが該当します。付着した細菌やウイルスを他の場所や他の患者さんのところに運ばないようにすることも重要です。
4.患者さんに触れた後
他の患者さんや他のスタッフに感染を広げてしまうのを阻止するためです。またあなた自身を守るためにも大切なことになります。
背中をさすった後、体位交換の後なども、こまめな手指衛生が必要です。
5.患者さんの周辺の物品に触れた後
患者さんの周辺にあるものに体液などが飛び散っている可能性もあるので、点滴を触った後やベッド柵を取り付けた後なども手指衛生が必要となります。
ウイルスや細菌を病院内に広めないため、あなた自身を守るためです。
6.手袋を外した後
100枚の手袋のうち1枚の割合で小さな穴が開いている、というデータもあります。
これはピンホールとも呼ばれています。
また手袋をはめた時は穴は開いていなくても、作業をしている間に小さな穴が開いてしまうこともあります。
なので、手袋を外したあとも手指衛生が必要になるのです。
あなたは手指衛生のタイミング、大丈夫ですか?
分かっているようで分かっていなかったり、知っているつもりであやふやだったりしていませんか?
また、看護師さんだけではなく、介護士さんなどでも手指消毒は重要です。
病院や介護施設に行って、腰にアルコールボトルをつけて歩いている看護師さんや介護士さんを見ると「ああー。ちゃんとマメに消毒されているんだな」と安心できます。
マスクの着用方法
横浜に停泊していたクルーズ船=ダイヤモンド・プリンセス号で活動した自衛隊員がマスク着用の際に、特に気を付けていたことがあります。
それは、マスク上部についているワイヤーの鼻の部分をしっかりと折る、という事です。
マスク上部のワイヤーの鼻に当たる部分を、自分の鼻の形に合わせて、指で「へ」の字に折るのです。
こうすることで、顔とマスクの間の隙間を少なくすることができます。
マスクをするとメガネが曇るという人は、マスクと顔の間に隙間があって、眼の方に下から上に(ほほのあたりから目に)空気が抜けているからです。
このような場合は、ワイヤー部分を中に折り曲げてマスクを装着すると、顔にフィットできることがあります。
また、メガネが曇ってしまう人やすぐにマスクが落ちてきて鼻が出てしまうという人は、マスクのサイズが大きすぎる可能性が高いです。
おそらく、小顔の人なのでしょう。
マスクが大きすぎて隙間ができてしまう場合も、上部のワイヤー部分を1センチほど内側に折り込んで使うと、顔にフィットする人が多いです。
私も普通サイズのマスクだと大きすぎて隙間ができて、すぐにメガネが曇っていたのですが、マスクの上部のワイヤー部分を内側に折り曲げることで解決できました。また、顔にフィットするタイプの布マスクなら曇りません。
鼻出しマスクやあごマスクはNGなので、このような方法(マスクの上部を内側に折り曲げる)を試してみてください。
手洗いの洗い残しを防ぐ
ダイヤモンド・プリンセスに乗り込んで活動した自衛隊員は一人も新型コロナウイルスに感染した人はいませんでした。
それは、上記のマスクの着用方法がGOODだったことと、自衛隊式の手洗いだと言われています。
自衛隊式手洗いに近いものが「ビオレの手洗いの歌」で紹介されています。
洗い残しが多いのが、親指、手首、指の間、指先や指先の爪の裏です。
「ビオレ手洗いの歌」では、右手(左手)のい親指を左手(右手)で握って、バイクのエンジンをふかす時のように、グルグルと回して洗っています。
また、自衛隊式のアルコール消毒では、手の平を丸くしてそこにアルコールを入れて、アルコールの池を作ります。
そして、そのアルコールの池の中で、反対側の指先を洗っていました。
その上、指先の爪の裏を1本1本撫でて洗っていたのです。
「ああ、ここまで丁寧にアルコール消毒をしているのか」と少しびっくりしました。
自衛隊式のアルコール消毒もユーチューブで紹介されています。
あなたのアルコール消毒と一度比べてみましょう。
確認しておきましょう
新型コロナウイルスに対する緊急事態宣言が解除されて、私たちは少しずつ日常を取り戻して行くことでしょう。
しかし、残念な事ではありますが新型コロナウイルスの第2波は必ず来ると専門家たちは口をそろえて言っています。
落ち着いてきた今だからこそ、第2波に備えて今一度、手指衛生のタイミングを確認しておきましょう。
今回は十分ではなかった点や反省点もあるでしょう。
それらについて、改善策を講じておくことが重要です。
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